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「すげーな。この能力」
俺は心の底からそう感じた。
真文が相変わらずにこやかな顔をしながら口を開く。
「私でも和也と仁に役立てそうな能力がきて本当に嬉しいの。
みんなを治せるように頑張れば役にたてるよね?」
「ああ。間違いないさ」
仁が確信したように言った。
「いいか!和也、真文、明日から和也は竹刀でずっと剣術の練習をして、真文は精神統一ってやつをやってみろ。
俺はこの爪を見立てた爪を作って練習する。
明日は朝一番に買い出しに行こう」
「わかった!
それとさあ仁…………一つだけ質問があるんだがいい?」
ずっと疑問に思ったことを聞こう。
俺は覚悟をして仁に聞く。
「なんだよ?」
「仁の職業にお金持ちの息子ってあったじゃん?仁の家はそんなに金持ちなのか?」
真文は何の話しだろうとわけのわからなさそうな顔をしている。
仁は家のことについてだけは高校の時からずっとそうだが全く話してくれない。
だから俺と真文は仁の家に関して何も知らなかった。
しばらく沈黙が走った後に仁が口を開いた。
「そのことか。
実はずっと黙ってて悪かった。俺の父さんは社長なんだ。
トロタっていう車の会社の。
今まで何も話さず悪かったな」
!!!!!
「トロタって言ったら超大企業じゃないか!?」
心底から俺はビックリした。
そんなに有名な会社の社長の息子だったのかよ!
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