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その日、真文が帰ってきてからは小さなパーティーを三人で開いた。
せまい俺の部屋で三人でおおいに盛り上がる。
お金が入ったら何々に使うやら真文が酔っ払って回復をさせるふりをしてみたり、久々に楽しい気分をみんなで味わった。
みんなが酔っ払って寝てしまった後、夜中俺はトイレに行きたくなり起きる。
周りを見ると仁がいびきをかいて寝ていたが、真文はどこにもいなかった。
真文を探す。
あれ?部屋にいねえな。
玄関の扉を開けてみる。
真文は廊下の手すりに寄りかがりながら空を見ていた。
「なにやってるんだ?」
真文に近づき話しかける。
「あっ。和也。ごめんね。
起こしちゃったかな。
今、星を見ようと思ったんだけど、やっぱり東京だと雲が多くてダメね」
「星かあ。
そんなの小さい時以来、特に見てないわ~」
「とうとう明日ゲームが始まるね」
「ああ」
「ちょっとだけ怖いな。まだ夢みたいで受け入れられない自分がいる」
「真文は死なないさ。
俺と仁が守るからな」
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