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メールを読み終えると、思いもよらず静かな空気が漂う。
「ゲーム開始したんだよな?」
なんとなく疑問に感じて、俺は呟いた。
「ああ」
テレビ画面には開始時刻とともに一週間後へのカウントダウンが始まっていた。
「どうする?」
「んー」
こうも静かだと仁も迷ってしまっている。
もっとお祭りみたいに外が騒がしくなると予想していたのに。あまりの呆気なさに拍子抜けさえしそうだ。
さらにシーンとした時間が続いたその時、
(ズガーン!!!)
ズガーン!!!
『オォォォオオ!』
けたたましい音が鳴り響き恐ろしい叫び声が聞こえた。
まるで巨大な象か何かが叫んだような声だった。
「なんだ!?」
俺らが窓の方を見ると、窓一面が真っ赤になっている。
俺は急いで窓を開けた。
「なんだこれ…………」
見た景色は凄まじさと熱気で溢れていた。
町一面が炎に包まれている。
地獄としか言いようのない景色。
炎が街のいたるところを燃えつくす。
「いきなりどうなってんだ。」
「何か向こうの方に見えるぞ!!」
仁が指差した方を見る。
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