第1章

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「どうしたんだ? 中に入らないのか?」 「え、えっと、ここに来るはずだった女の子は……」 「なんだ、聞いていないのか? 同居人となるはずだった女の子は――確かミレニアムといったか、彼女は資格試験を諦めて結婚することになっていたじゃないか」 「なん……だと……」 「知り合いなのか? 確かに可愛い娘だったから……あらぬ妄想でもしていたのか」 「結婚……したんだ」  僕は茫然と呟いてしまう。  好きなキャラは二次元的な嫁なので、色々グッズを買ってしまうものだ。  僕もクリアファイルやら何やら、今度は抱き枕を買おうと思っていたのだ。  そんな彼女が結婚。  結婚。  ケコーン。  凍りついたように固まる僕に、そこでクロヴィスが流石に気の毒だと思ったのか、
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