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「そもそもなんでこんな草原みたいな場所にいるんだろう。確かにオープニング画面でこんな場所があったし、すぐ傍にはこんな形の木があったけれど……いや、まさか。まさかね」
自問自答して、僕は乾いた笑いを上げる。
そんな僕の頬を暖かい風が撫ぜる。
この現実味のある感覚に、僕は少し悩んでから、
「……とりあえず、この世界の人に会おう。夢の世界かどうか分からないけれど、現実っぽい感覚があるし」
そう、僕、酒井陽斗(さかいはると)はスリッパをはいたまま歩きだしたのだった。
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