第1章

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 そこに現れたのは、緑色の立方体のような魔物。  それほど強くないのだが、今の丸腰な僕には脅威だ。 「た、戦わないと、でもどうしよう……え?」  傍に木の棒か何か落ちていないかと周りを見回した僕は、目の前にゲームの画面のようなものが現れる。  それは先ほどまで僕がやっていたゲームだ。  その中に魔法を使う項目があり慌てて僕が宙に手をかざすようにそれに触れると、どの魔法にするか選択画面が現れる。けれど、 「ま、間に合わない!」  こんな場所でいきなりゲームオーバー! そう僕は涙目になる。  訳も分からずこんなゲームのような世界に連れてこられて、今まさに倒されてしまいそうなのだ。  とっさに僕は自身の顔を負うようにして庇う。
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