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そこで風を切る音がして、悲鳴が聞こえる。
恐る恐る指の間から覗く僕は、目の前に一人の男がいるのに気づく。
黒ずくめのベルトが幾つも付いた服装の長身の男。
剣を持ち、金色の髪に青い瞳の美形。
間違いないと僕は思う。
「大丈夫か?」
そう問いかける声に僕は確信を強めた。
すでに一周したゲームの内容が僕の脳裏によぎる。
ああ、どうしようこの人……ラスボスだ。
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