第1章

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 僕はそれを聞いて“おかしい”と思った。 「なら何で石板を集めさせたの?」 「石板のもう一つの使用法をご存知でしたか。確かに貴方様を呼ばず、ミレニアムにその役目を与えるならばそうなったでしょう。けれど貴方様を見つけた時我々は喚起しました。塔句から観測するだけでも大きな力が見てとれたからです」 「僕にそんな力が?」 「ええそうです。貴方様の力は彼女をはるかに凌駕している。だからいざという時はその石板のもう一つの力を使おうと考えていたのです。但し、貴方様がクロヴィスに関して失敗したなら、いえ、その前にいくつか手を打とうとは思っておりますが」 「それは、フィオレを巻き込む話だよね?」
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