第1章

9/1132
前へ
/1132ページ
次へ
「……全く、この俺が助けてやったのに、ずっと固まったままは無いだろう」 「え? えっと……助けて頂きありがとうございました」  ぺこりと僕は素直にお辞儀をする。  俺様美形という少女漫画に出てきそうなキャラである彼は、剣と魔法を使う魔法剣士。  味方ならば強くて頼もしい性格に難のある俺様美形なのだが……ラスボスだ。  本当に敵となった時、僕は吹き出したものだ。  強いしアイテムは一杯使うし、もうね、もうね……。 「これは無いよな……」 「俺に助けてもらって不満があるのか? だったら今すぐ置き去りにしてやるよ」 「う、うう、僕はまだ戦闘慣れしていないのに」 「変った服装だから一般市民かと思ったが、少し魔力を感じたんだよな。だから放置しても問題ないよな?」
/1132ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1184人が本棚に入れています
本棚に追加