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「……全く、この俺が助けてやったのに、ずっと固まったままは無いだろう」
「え? えっと……助けて頂きありがとうございました」
ぺこりと僕は素直にお辞儀をする。
俺様美形という少女漫画に出てきそうなキャラである彼は、剣と魔法を使う魔法剣士。
味方ならば強くて頼もしい性格に難のある俺様美形なのだが……ラスボスだ。
本当に敵となった時、僕は吹き出したものだ。
強いしアイテムは一杯使うし、もうね、もうね……。
「これは無いよな……」
「俺に助けてもらって不満があるのか? だったら今すぐ置き去りにしてやるよ」
「う、うう、僕はまだ戦闘慣れしていないのに」
「変った服装だから一般市民かと思ったが、少し魔力を感じたんだよな。だから放置しても問題ないよな?」
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