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「さてと、ランクはっと…」
僕を捕まえた…多分ランクEの男は腰袋に手を入れて冒険者カードを探しているようだ。
「親分~!」
僕を捕まえた男は、そう言ってアイコンタクト。
カードが見つからなかったからだろう。
一般人か何かと間違ってくれたようだ。
まあそりゃそうなる。
だって四次元の中に入れているのだから他の人に見つけられるはずもない。
ていうか、こんなゴツい男同士でアイコンタクトって暑苦しいわ!
「よく見たら、皆可愛いねぇ…
持って帰って楽しもうぜ親分!」
…ドン引きである。
こいつら結局それ目当てらしい。
なんか腹立ってきた。
けれど、
今は少し場が悪い。
ここで皆を昏倒させれば、何かしら怪しまれる。
…そういえば、バードが居ない。
多分、どこかに隠れているのかな?
きっと、バードは後で追いかけて来ると思うから、
ほったらかしておいて大丈夫だろう。
「どうせ連れて行くんなら、
持ち物奪ってもしょうがないっしょ?
武器だけ奪っておけばよくね?」
と、言う輩がいた。
「そうだな…
よし、お前ら!
馬車を隠してから、こいつら連れていくぞ!」
親分と呼ばれていた人は命令し、
懐から、紐らしきものを取り出していた。
恐らく、縛るためだろう。
さて、…洞窟にたどり着くのはいつになるのやら。
まだ先は長そうである。
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