第9章‐ジツリョクのサクソウ‐~動き出すタラントル編~

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「そういえば忘れていたわね。 ごめんなさい…イル…。」 「いいえ、そもそもの失態は、 私めがアリス様を守る事ができなかった事に始まります。 主様の責任ではありません。」 …そうである。 あの、イルである。 あの、然り気無くインテークのムカつくやつである。(あくまで個人の話だが。) 「イル様…無事だったのですね。 良かったです…。」 エリサが正直にため息をついていた。 どうもイルが来てくれて心強くなったらしい。 …チッ。 僕は舌打ちはしてません。 絶対! ちなみにもし聞こえたら、多分バードのせいにするので安心だったりする。 まあ、それでどうにかなると思う。 そんなことで、 元々馬車に乗っていた一団が勢揃いした。 イルが合流したことで、 戦力に余裕はできた。 私の出番が無くなりそうで助かった。 だって本気で相手側に出られたらバードがとても心配だったのだ。 いや、これはバードには秘密にしておくけど。
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