397人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
「じゃあとりあえず…………自動にしようかな。せっかくだし………。」
〔カシコマリマシタ。
安全ウンテン、ノーマル運転、急ぎウンテンどちらにシマスカ?〕
「じゃあノーマルで…………。」
〔リョウカイです〕
ブオーン。
ブゥー
車は勝手に走り出した。
「なんかハンドル握ってないと変な気分だな…。」
仁はポケットからタバコを出して火をつけた。
「これも運営委員会が作ったのかしら?」
真文は不思議そうな顔をしている。
「さあな。だけどこんな技術すごいのは夢みたいだよな。
それより和也ー。
おまえ等の支給品の箱、早く開けろよー!」
仁が後ろを振り向きニカッと笑う。
そうだ!
すっかり忘れていた。
ダンボールに貼られたガムテープを俺は剥がした。
最初のコメントを投稿しよう!