鬼-2-2

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ゾクッ! 体が震え始め足がガクガクいっている。 こんな恐怖があるなんて………! 『和也落ち着きいや! こいつがさっき言ってた一人や! 焦らんでええ!』 なんだ? なんて邪悪なんだ…………! ドクンッ! ドクンッ! 『和也! 心臓の音がうるさいわ!』 闇刀が何か喋っているが何も耳に入ってこない。 男の額には何故か桃のマークがはいったはちまきが巻かれ赤色のジャンパーを着ている。 ジャンパーの下はまさに桃太郎の格好と言えばわかりやすいだろう。 ただ色は黒の印象が強い。 なんだこいつは? 男が持つ刀からは闇刀とは違った邪悪さが感じられる。 重苦しい空気の中、男が口を開いた。 「俺は黒の盗賊のものだ。 役職ってのがあって闇桃太郎と言う。 よろしくな。」
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