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「自分達で飛び降りて死ぬか、俺に殺されるか、選んでええよ。」
「雪ちゃん、私の後ろに隠れて。」
私は雪ちゃんを背中に隠した。
手が震える。
これからあの釣り糸で身体を刻まれるんだ。
怖い。
私は腕が震えながらもポケットから電気ナイフを出した。
肩と足がガクガクガクガクと折れるように震える。
真っ直ぐ立てないけどナイフを向ける。
目からは初めて涙が溢れはじめた。
「可愛いやん!
殺すのめっちゃ興奮するで!」
闇浦島は今にも釣り竿を振りそうだ。
「わ……わたしは……ヒグッ………ヒクッヒクッ」
言葉が涙のせいで言えない。
「わたしは………諦めない!」
敵を最後まで睨めつけナイフを構える。
「もう我慢できへん!
最高や!
死んでもらうで~!」
闇浦島が私たちに向け釣り竿を振った。
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