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―――――――――――――仁
「なんとか助かりましたね……しかし仁さん、笑っちゃいけないですが、かなりやばかったですね」
おじさんはケラケラ笑っている。
俺とおじさんはハンビーの前で77分間経過するのを待ち、たった今乗れたところだ。
逃走しろと命令したハンビーは意外にも東京タワーから近い場所で停車していた。
「いや本当に助かりました」
だが、傷が…………。
負傷した箇所は肩、腕、足。
出血はまだ治まっていなかった。
空気になっている間は身体が存在しないために血は止まっていたが……
とにかくまず真文に治してもらわないと始まらないな。
今の状況だと死ぬ可能性もある。
問題はどうやって真文に会うかだ。
和也が助けに行ってから随分時間は経つが本当に真文は大丈夫なのだろうか?
吾朗は真文といるのか?
疑問が次々に出てくる。
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