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そっと自分の傷口を見た。
血が噴き出すように湧いてくる。
「お……れの……心臓」
「おそらく今あなたはスキルの種の能力で私に攻撃をしようとした。
しかし使えなかった……何のスキルの種なんでしょうね?
どんな能力か、楽しみです」
―――――グチャッ
奴の手の中にある俺の心臓が握りつぶされた。
「出てきました。これですね」
スキルの種が潰された心臓の中から出てくる。
すでに成熟化した種は根を生やし心臓を巣くっていた。
その光景も段々と真っ暗になっていく。
死が訪れたのだ。
ミラは俺の方を見た。
なんて残酷な目だ。
奴は死にゆく俺に一言だけ言い放った。
「さよなら」
視界が真っ暗になった。
信長様…………。
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