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(仁!
良かった!生きてたのね)
受話器越しに真文の声が聞こえる。
まだ数時間しか経っていないのに、この久しぶりな感じ。
よっぽど脳が安堵しているのだろう。
「大丈夫か?」
(私は大丈夫。
和也に助けてもらったから)
うまくやったのか……。
良かった。
「和也はどうしてる?」
(今一回戦の時みたいに意識がない。
とりあえず回復はしたんだけど、あんまり効果ないみたい)
あいつ、また無茶したな。
「今どうしてる?」
(東京タワーの下で新撰組の織田信長さんと一緒にいるよ。
なんか急遽、北の地域の人を一カ所に集めることになったみたい)
一カ所に?
「とにかくすぐ迎えにいく。」
俺がそう言うと真文は一緒にいる織田さんに何か話し始めた。
すぐに返事が返ってくる。
(わかった!仁が迎えに来てくれるまで一緒にいてくれるって)
「よし!すぐ迎えに行く!じゃあまた後で」
(うん)
俺は通話終了ボタンを押しハンビーに命令をした。
「ハンビー!東京タワーまでとばしてくれ!」
〔リョウカイデス〕
「あの……お腹が空きました」
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