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――――――――――――和也
暗闇の中。真っ暗な暗闇の中。ただ暗黒の世界が広がる暗闇の中。
ん?俺は夢の中でさらに寝ていたのか?
この暗闇にはもう何度来たことがあるかわからない。
………………。
『お前、ホンマに頼りないやっちゃなー』
うるさい関西弁が俺の頭に響く。
『とっくに充電は終わってるやろ』
…………。
『早よ、起きんと、友達死ぬで』
友達ってどういうことだよ?
『大切な友達や。あかんやろな、ホンマに早よう起きた方がええで。守るんやろ?』
………………。
戦うのって怖いじゃん……。
死と隣り合わせ。
見ただろ?
俺が燃やした相手。
あれが俺になる可能性が常にあるんだ。
ここの方が落ち着く……。
表では若干、好戦的な自分がいたかもしれない……。
非現実的な世界に飛び込んで何くわぬ笑顔で過ごしてきた。
周りが……いや日本中が当たり前のようにゲームを始めたから?
いきなり死を沢山見たから?
仲間を守るなんて……。
そんな重要な事、俺にできるはずがない。
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