決戦の幕開け-2-2

29/34
前へ
/34ページ
次へ
――――――――――――和也 暗闇の中。真っ暗な暗闇の中。ただ暗黒の世界が広がる暗闇の中。 ん?俺は夢の中でさらに寝ていたのか? この暗闇にはもう何度来たことがあるかわからない。 ………………。 『お前、ホンマに頼りないやっちゃなー』 うるさい関西弁が俺の頭に響く。 『とっくに充電は終わってるやろ』 …………。 『早よ、起きんと、友達死ぬで』 友達ってどういうことだよ? 『大切な友達や。あかんやろな、ホンマに早よう起きた方がええで。守るんやろ?』 ………………。 戦うのって怖いじゃん……。 死と隣り合わせ。 見ただろ? 俺が燃やした相手。 あれが俺になる可能性が常にあるんだ。 ここの方が落ち着く……。 表では若干、好戦的な自分がいたかもしれない……。 非現実的な世界に飛び込んで何くわぬ笑顔で過ごしてきた。 周りが……いや日本中が当たり前のようにゲームを始めたから? いきなり死を沢山見たから? 仲間を守るなんて……。 そんな重要な事、俺にできるはずがない。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

334人が本棚に入れています
本棚に追加