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まずは……仁の方に。
『あいつ、結構強そうやな』
闇刀が小声で俺の心に語りかけた。
「まあ、怖いよな」
こんなことを話ながら、とりあえず仁の方を目指す。
「仁!」
俺の声に反応し、守っていた女がこっちを振り返った。
ん?どこかで見た事があるような…………。
「和也!」
……ええ~!!
声で誰だかわかった。
まなみじゃん!
なんでまなみが?
おじさんがまなみに変身しちゃったのか……?
いやそれはないか……。
「仁を頼む」
後ろから来た、吾朗と真文も仁に駆け寄った。
背中から闇刀を抜く。
黒い煙が俺をゆっくり包みこむ。
敵はまるで俺を待つように、堂々と立っている。
奇妙な鎧姿に両手の武器。
『ほな行こか』
闇刀の煙が俺の周りをグルグル取り巻き始める。
ああ。絶対倒す。
でも……まだ頭が少し寝ぼけているな。
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