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セスがグラウンドの土を蹴り、私に向かって走ってくる。
スキルの種、同時使用は本当に疲れます。
早めに決着をつけたいところです。
私は、再び胸に手を当てた。
多分、私の心臓は根っこだらけでしょうね。
セス、底無し沼へあなたを招待しましょう。
!!!!!
【沼】!
血を使った直後に、私の周りの全ての地面がヌルヌルに溶け出し、底無し沼へと変化していく。
セスは、私の身体の一歩手前まで来ていた。
もう少しだったのに残念ですね。
「冗談でしょ★★★」
さすがのセスも慌てているようで。
セスは、踏み出した足が沼に捕らわれ、片足がさらに深みにはまった。
どんどん沈んでいく。
暴れても無駄です。
足場がない沼にハマれば最後。
無能化により、あなたはスキルの種も使えない。
セスの頭が、私の腰ほどに来たところで、パーマのかかったクシャクシャの髪を掴み、上に持ち上げた。
「やはりあなたも弱いです」
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