2人が本棚に入れています
本棚に追加
B「ハァハァ、もう、何なんだよ!?」
平凡な日常を送ってきた筈が、俺は今人外のモノに追われている。
B「俺が何したって言うんだよ!」
友人に誘われて、オカルト名所巡りに来たのだが、三件目の神社で、どう言うわけか、本物の魔物に出くわしてしまった。
友人は、既に捕まっている。
捕まる瞬間を、確かにこの眼で見た。
神社の所有林をやっとのことで抜け、周りを見渡すと、バスを待つ人のためだろうか、小さな小屋があった。
俺は藁にもすがる思いで、
その小屋に飛び入った。
ガタン
勢いよく引き戸を開けると、中で本を読んでいた少女が顔を上げた。
A「どうかなさったんですか?」
B「魔物に追いかけられていて…」
A「それはお気の毒に」
クスリと笑う少女の眼が怪しく紅色に光る。
やばいと思った時には遅かった。
A「油断大敵、ですよ」
俺の絶叫が辺りに虚しく響き渡った。
最初のコメントを投稿しよう!