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懐中電灯は、どんどん後ろへ回っていき全員、持つことができた。
狭い山道だから自然と一列になっていたようだ。
カチカチッ!
何度か無意味にスイッチを入れたり切ったりと繰り返す。
ってか仁には言えないけど、何でこんな夜に来るんだよ……。
期間は1ヶ月あるんだし……。
せめて明日の朝……太陽が昇っている時に来た方が良かったんじゃないか?
わざわざ夜に山を登る必要はないだろ。
まあ真文もまなみも俺と同じ事を考えていても、仁に文句を言うことはない。
隊士は隊長に従う掟があるからな。
無意識に俺達の中で自覚が生まれてきたということだ。
仁は、全員が電灯を点けるのを確認し、本格的な山道を歩き始めた。
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