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先に飛ぶほど、不思議な感覚に心が捕らわれていく。
それは今までに味わったことがないゾクゾク感。
戦いの前の妙な静けさに似ている。
前に進むほど、それは強くなる。
それが限界になった時……。
俺は不思議な光景を見た。
下には大きな滝壺がある。
フライシューズを滞空させ、見下ろす。
滝壷を囲うように散りばめられた岩石。
その一つに少女が座っていた。
空からだと、少し距離が離れ、見えにくいが、間違いなく少女はあそこに存在する。
俺と少女は目が合った。
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