白神山地-2

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逃げる? 仁にしては、弱気だな。 それほどまでに敵は強いのか? 『ホンマ、あれに気づかへんのはアホや!』 仁が恐れているのは、おそらくキリンの上にいた人物だろう。 俺は気づかなかったが……。 「和也……危なくなったらお前だけでも逃げろよ。 二人でくたばったら、真文達を守る奴がいないからな」 「バカ言うな」 よし。 「この炎一帯の中央で待ち合わせだ!」 仁が、爪を準備する。 「了解」 俺が言い終わると同時に土を蹴り、走り出した。
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