338人が本棚に入れています
本棚に追加
「何する気だ……?」
少し不安に感じて、指を差しながら仁に聞いた。
「地獄鎖で木に巻きつければ、なんとかなるだろ?」
仁が意味深な笑顔を浮かべる。
そして仁は、炎上している木の方向に視線を集中させた。
「フィフスはやっぱりここにいたか」
ボソリと呟く。
え?今、何て言った?
「じゃあ和也!
行くぞ!!!」
疑問が浮かんだ瞬間に、仁が俺の方を向いた。
「およそ標高差を考えても600m程だな!」
ギュゥゥゥウウウン!!!
「まだ大幅な高さを合わすのは慣れてないんだ」
仁が、そう言って爪を振ると空間が捻れ、歪み、穴ができる。
その穴に俺は引き寄せられ、吸い込まれた。
最初のコメントを投稿しよう!