白神山地-2

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「何する気だ……?」 少し不安に感じて、指を差しながら仁に聞いた。 「地獄鎖で木に巻きつければ、なんとかなるだろ?」 仁が意味深な笑顔を浮かべる。 そして仁は、炎上している木の方向に視線を集中させた。 「フィフスはやっぱりここにいたか」 ボソリと呟く。 え?今、何て言った? 「じゃあ和也! 行くぞ!!!」 疑問が浮かんだ瞬間に、仁が俺の方を向いた。 「およそ標高差を考えても600m程だな!」 ギュゥゥゥウウウン!!! 「まだ大幅な高さを合わすのは慣れてないんだ」 仁が、そう言って爪を振ると空間が捻れ、歪み、穴ができる。 その穴に俺は引き寄せられ、吸い込まれた。
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