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まばたきをした、次の瞬間!
景色はガラッと変わっていた。
遠くの方まで見渡せていたはずの光景が消失し、目の前には暗闇が広がった。
身体が宙に浮かんでいる?
俺は、そっと下を見た。
くそっ。落ちるパターンか!
グランドホテルから飛び降りたことをきっかけに、高所恐怖症になってしまった俺は、慌てた。
フライシューズを使うときだって、ほとんど下を見ないからなんとかなるんだぞ!
俺は、慌ててフライシューズのエンジンをかけた!
ドサッ。
意外と地面までは、低くそんなに高くはなかったようだ。尻もちをつき、土に着地した。
3mくらいかな。尻と足にちょっとだけ痛みが残るくらいですんだ。
既に仁が俺の1m程先で片膝を立てしゃがみ込み待っていた。
仁の向こうの木は燃え盛りメラメラと音をたてている。
だが、仁の場所から後ろの木は全く燃えていない。
つまり移動した場所は、炎上している端のどこかだ。
おそらくこの中心で戦闘が繰り広げられている。
唾を飲み込み、俺は仁と同じ体勢をとった。
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