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仁が真文を突き放す。
「わかるだろ?
あそこで戦っているのは、おそらく高杉隊長だ。
もう同じ仲間なんだ!
新撰組として行くのは当然なんだ!」
「だったら私達だって!」
「足手まといなんだよ」
「じいぃぃん!!!」
俺が声を荒げて仁の肩を掴んだ。
「言い過ぎだ」
真文の気持ちもわかる。
わざわざ命の危険が晒される場所へ行くんだからな。
仁だって矛盾してる。新撰組として行くんだったら全員で行くべきだ。
にも関わらず、自分以外は帰って欲しいと思ってる。
俺にはわかる。足手まといだなんて思ってない。
モンスターさえ出会わなければ誰かに襲われることもない虹石探しならともかく、状況が違う。
少しでも真文達が死ぬ可能性が高いとこへは連れて行きたくないんだ。
「俺も行くぜ」
仁の目を見て断らせないような雰囲気を醸し出し俺ははっきりと言った。
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