夏鮫の謎解明その②

13/15
前へ
/15ページ
次へ
どう見ても、俺を襲ってきた奴とは、別人だ。 どうなってる? 「夏鮫。どうなの?彼じゃないの?」 秋醒が俺に近寄り、顔を下から覗き込んでくる。 「ああ。別人だ」 あとは、能力か。こいつが変化系の種や別人になる道具を持っている可能性もある。 それを見極めるなら瞬間移動を見せてもらった方が早いな。 「お前、瞬間移動のスキルの種を持っているだろ? ちょっと移動するとこを見せてくれよ」 ミラは、髪をかきあげながら、微笑み、俺に返答した。 「よくご存知で。 私の能力ですか? いいですよ」 !!!!! そう言い放った後には、俺のすぐ目の前にミラが立っていた。 消えた?いや、消えた事を目で確認することすら、できなかった。 現れる瞬間でさえも見えない。 この能力じゃない!!! どうなってる!?いや、おかしい! 「能力も違う!」 俺は、あまりの予想外に声を荒げ、イラついた。 机以外は何も置かれていないこの部屋に、ただ声が響く。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

175人が本棚に入れています
本棚に追加