夏鮫の謎解明その②

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「帰るぞ。秋醒!」 今、この場にいたら、誰に八つ当たりするかわからない。 それ程、俺の胸は揺さぶられ、動揺していた。 「待ってよ!夏鮫! じゃあ僕達はこれで帰るね! キャハハハハハ!」 秋醒の声が後ろで聞こえるが、俺は今、来た道をどんどん進んだ。 ふざけんな!!! 今まで捜索してきた事は、無駄でスゴロクで言えば完全にふりだしじゃないか! 「夏鮫~怒らないでよ~。 その様子だと能力も違ったようだね」 「ああ」 本当に雲を掴むような話だ。 「絶対に見つかるよ! 僕も手伝うからさ! ねっ?夏鮫」 秋醒が俺の前に出てきて、両手を横に広げて立ちはだかる。 「ね?夏鮫。 そうイラつかないでよ」 不思議だ。 なんで秋醒を見ていると、これほど高ぶっていた感情が一瞬で和らいでいくのだろう。
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