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渋谷和也―――――――――――
青森を出発して、30分。
本来は、まなみが死んで、誰もが口を開かないはずであろう車内。
ある一人の人物によってそれは壊されていた。
「えぇええええぇええ!!!!!
まさかの結末です!!!
あなたがノアだなんてぇえぇえ!」
そう……。
天草総長が、ハンビーに乗り込んで、あの少女の名前を真文が教えてから、ずっとこの反応だ。
「えぇええええぇええ!!!!!
まさかの結末です!!!
あなたがノアだなんてぇえぇえ!」
何度、同じ事を言えば気が済むんだ。
うるさいんだよと突っ込んでやりたいが、総長だし、そうもいかない。
「天草総長、そんなにその子、すごいんですか?」
仁がタイミングを見計らったのか、運転席から振り返り、天草総長に声をかけた。
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