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違和感だ。聖徳太子さんは、僕に励ましの言葉をかけてくれ、わざと元気にみせているのか?
だけど僕の中に一瞬、違和感を感じたんだ。
ちゃんとした根拠のある理由なんてものはない。
ただ……目が笑っている気がした。
顔は至って真剣な表情にも関わらず、目が悲しんでるように見えない。
「沖田さん、私だって疑ってはいたものの、副長が死んでしまって、悲しいですよ」
聖徳太子さんは、顔を背け、僕に表情をわからないようにした。
「そ、そうですよね!
すみません!」
とんでもないことを言ってしまった。仲間が死んで悲しくないなんてことあるはずない。
「それにしても副長のスキルの種は、どうなるんですかね?」
聖徳太子さんは、土方さんの胸あたりを見つめている。
「僕もそれが気になってました」
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