帰らぬ人

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「すみません!」 僕は、考え事を一旦止めるために立ち上がった。 「本当に思い詰めないで下さいね」 「ええ。ありがとうございます」 聖徳太子さんは、優しくて良い人だ……。 さらに聖徳太子さんは、僕の肩をポンッと叩き、口を開いた。 「そろそろ、局長室へ向かいましょう。 あの女の事で話があるでしょうから」 「ええ」 僕は、頷き、もう一度、振り返り、土方さんの顔を見てから副長室を後にした。
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