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エレベーターで降りて、一階ロビーに着いた。
朝方、しかも虹玉、虹石探しに行ってる隊士は、多いとあって、誰一人いない。何の音も無いので、ひっそりとしていた。
俺はソファーに腰掛けて真文を待つことにした。
SGを見ると、待ち合わせにはちょうど良い時間だった。
ガラス張りの一階は、外の景色が良く見え、見渡す限りに丸の内のビル群が立ち並ぶ。
俺は、しばらく朝日に染められたビルの窓に反射する光を見て楽しんだ。
モンスターがいる気配もないな。
欠伸(あくび)をする事すら、許されぬ状況がずっと続いていたため、身体がだいぶ疲れきっている。
それにしても真文、遅いな。
SGを見るとソファーに座ってから、15分は経過していた。
何やってんだ?
『和也。
話があるんや』
今まで黙っていた闇刀が急に俺に話しかけてきた。
「ごめん。
身体が疲れてるし、これから真文の話を聞かなきゃいけないし、後にしてくれ」
俺は、とうとう欠伸をかいた。
まだかな……。
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