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「友希なんか……。
友希なんか……」
自分の事。声に出すときは、一人称をあたしは、友希と呼ぶ。
まなみさんも同じ為、随分と親近感が湧いたものだ。
物語には、中心人物と脇役というポジションがある。
青森に行った時のあたしのポジションは、明らかに脇役に当たっていた。
何が後悔って言えば、戦わなかった事である。
勿論、あたしは、戦闘向けではない。
ただ秘密は、ある。
あたしもスキルの種の保有者だ。
能力名“鋼鉄守”(こうてつしゅ)
あたしが、念じれば鋼鉄の盾が、現れ、身を守ってくれる。血を使えば使う程、何枚も盾が現れ、身を守る。
つまり、あたしは、戦闘補助向けタイプなのだ。
身を守る能力を使い、真文さんやまなみさんを助ければよかったものの、あまりの恐怖に突っ込んでいくことが出来なかった。
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