326人が本棚に入れています
本棚に追加
そうだ……だから俺は、“愛”のスキルの種を使わなかったんだろうな……。
真文に使うために
万が一の時に。
正直、自分自身でまなみが好きだったのか、友達だったのか、わからなくなってきている。
大切な存在でも、それは二通りに分けられ、恋愛としてなのか、友情としてなのか、大きく違ってくる。
失って好きだと気づいたのか?
それとも、無くなったから、寂しくて、愛の感情が湧いてきているのか?
わからない…………。
ただ1つ、言える事は、“愛”を使わなくて、俺は後悔していた。
土方さんは、友情とは違い家族愛に近かった事だ。
まるで本当の兄貴のような。
考えてると、頭が痛くなってくるな。
「古手川隊長、辛い時は、声をあげて思いっきり泣いて大丈夫ですよ?
そうすれば、スッキリする時って結構あるんですよ?」
「バカッ。
もう泣くかよ。
散々、泣いたよ」
ブブブブ
SGがメール着信を知らせる。
「あ……」
最初のコメントを投稿しよう!