目的-2

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そうだ……だから俺は、“愛”のスキルの種を使わなかったんだろうな……。   真文に使うために 万が一の時に。 正直、自分自身でまなみが好きだったのか、友達だったのか、わからなくなってきている。 大切な存在でも、それは二通りに分けられ、恋愛としてなのか、友情としてなのか、大きく違ってくる。 失って好きだと気づいたのか? それとも、無くなったから、寂しくて、愛の感情が湧いてきているのか? わからない…………。 ただ1つ、言える事は、“愛”を使わなくて、俺は後悔していた。 土方さんは、友情とは違い家族愛に近かった事だ。 まるで本当の兄貴のような。 考えてると、頭が痛くなってくるな。 「古手川隊長、辛い時は、声をあげて思いっきり泣いて大丈夫ですよ? そうすれば、スッキリする時って結構あるんですよ?」 「バカッ。 もう泣くかよ。 散々、泣いたよ」 ブブブブ SGがメール着信を知らせる。 「あ……」
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