決勝戦へ向けて

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新しいスキルの種でも入手したのか? その効果を俺に試しているのか? 鼓動が高鳴るようなオカルト部類のスキルの種的な。 秋醒の表情を見ると、どんどん鼓動は早くなっていく…………。 「や、約束ってなんだよ! だいたい俺が死ぬわけねえだろ!」 俺を見ていた秋醒は視線を外して、フェンスの向こうに広がった丸の内のオフィス街を見る。 「キャハハハハハ! ごめんね。 そうだよね! 夏鮫が死ぬわけないよね! あの辛い戦争で最前線にいたんだもんね」 「あったりめえだよ。 俺が死ぬわけねえって! 縁起悪いつーの」 秋醒はまだフェンスを見て俺には背中を見せている。 目を見なければ、鼓動は少しずつ落ち着いていくみたいだ。 が、突然振り返り視線は俺の目に戻された! 「じゃあ約束だよ。      絶対死なないで」 .
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