決勝戦へ向けて

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ゴク。 唾を飲み込み、喉仏が鳴る。 「わ……わかった」 思わず、返した一言だった。 今、不思議な感覚だが、俺には到底、理解できない感情が沸いてきた。 なんでかわからない。 甘酸っぱいような、変な味もした。 俺がこんな事、思うのは可笑しい話だが笑ってしまうような事を心で呟いたんだ。 秋醒の笑顔だけは失いたくないな。 つまり、守りたいとか思っちまったんだ。 無くなったらきっと俺は辛い、寂しいとか要らない感情が生まれてくるってのが直感でわかった。 それだったら失う前に守ってやろうって。 「キャハハハハハ。 ありがとう。 じゃあ帰ろうか」 「おう」 俺と秋醒は異次元ホールに順番に飛び込んだ。 わけわかんねえって ………………俺。
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