291人が本棚に入れています
本棚に追加
「え、あっ……はい! おはようございます」
受話器の向こうからは、真文さんの戸惑ったような声が聞こえる。
さては、私を意識して緊張しているな?
脈がないわけじゃなさそうですね。
「用事があるのですが、今から外に出てこれるでしょうか?」
「用事ですか?」
「はい……」
ついに言った!
ついに言いましたよ!
しかし今は決戦に向けて、誰もが忙しい。
これから予定が煮詰まっているはずです。
だから私は早朝を狙ってやってきたのです。
朝ならさすがにまだ予定は入ってないでしょうから。
私は真文さんの返答を待った。
最初のコメントを投稿しよう!