決勝戦へ向けて

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「そうですか……私、弱そうに見えますよね……心配させてしまったみたいで……ごめんなさい」 違いますよ! そっちじゃないです! ああ~口に出せない! 「でも……本当に嬉しかったです! ありがとうございます!」 真文さんから私に贈られた笑顔は何よりも光り輝いていた。 真文さんは足を動かして巨大な青色の薔薇に近づく。 「本当に綺麗な花。 和也と仁にも見せてあげたかったな~大きくて持ち帰れないし」 な、なんて友達思いな方なんだ!!! 優しい……。 「私、全然駄目なんです。 もっと頑張りたいと思うのに結果が全然駄目で。 きっと好きな人も私を全然駄目な奴って思ってます」 真文さんがボソッと言った一言に私の細胞の活性化が始まった。 今、なんて言いました?
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