決勝戦へ向けて

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す、好きな人……? も、も、もしかしてこれは愛の告白というやつですかああああ!? 積極的なのですね。 真文さん。 全然、駄目とか思ってませんよ! むしろ、女神レベルでありまするとよ! そうだ!!! まずは誤解をしている真文さんにそれを言わなければ! あなたは駄目なんかじゃないですよって。 私は口を開いた。 「真文さんは駄目なんかじゃないですよ。 だって傷を治せるのは凄い事なんですよ? 真文さん。 それだけで新撰組にとっては大切な存在だし、真文さんは頑張ってますよ!」 ヒュー 小さく吹いた風で真文さんは手を首の後ろに当てて髪を抑えた。 「なんか天草総長、優しいですね」 「いえ、そんな!」 「私も好きな人にそれくらい言えたらいいのにな…………」 私の全細胞が叫び声を上げでいる。 「突っ込め~!」 「突撃じゃあ~!」 「出撃してください」 「全力前進!」 「いっけ~!」 「特攻だ!」 私は覚悟を決めて、核ミサイル並みの破壊力を持つ質問を真文さんにぶつけた。 「真文さんの好きな人とは誰ですか?」 「知ってますか? 六番隊の渋谷和也です」 核ミサイルは、即座に私の方へ跳ね返ってきた。
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