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キースの手の平で強く殴られた女は、砂漠に腰をつき転んだ。
「これだから花道院が連れて来たのは……！」
キースは殴った女を見て、ぶつくさ呟いていた。
こんな簡単に女って殴っていいのか？
皇帝陛下直属部隊に着任する前、キースは兵隊の訓練を行っている教官だったと誰かが噂をしていた気がする。
俺の寮では女は殴っちゃいけねえとか大切にしなきゃいけねえとか言ってたのにな。
つうか、テレビでも見た事があるような気もするし。
「すみません」
女は砂を振り払い、キースに謝罪してから立ち上がった。
殴られた部分は腫れているにも関わらず、痛がったり手で抑える事もしない。
強いな。
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