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「天草……迎撃部隊は任せたからな」
局長は私に真っ直ぐ眼差しを向けて、手を差し出してきた。
「わかってますよ。あなたはただ敵を倒す事を考えればいい。私達、新撰組の勝利は間違いないです」
私は差し出された手を握り締めた。
「なんかお別れみたいですね」
「違う。これは六年間に渡る俺達の戦いに終止符を打つ祝いの握手だ」
………………やっぱりあなたについてきて良かった。
器の大きさがあなたは計り知れない。
時計を見ると、ちょうど長針も短針も12を指していた。
「さあ。明日の0時には戦(いくさ)が始まる。あとはゆっくり休め」
「ええ……必ず勝ちましょう」
私はその夜は疲れ果てて、すぐに眠りについた。
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