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真文は息を飲んでから声を出した。
「私は卑弥呼さんの手伝いもしたいけど、やっぱり三人で一緒にいたい! もしかして死ぬかもしれないし、負けるかもしれないけど……私は最後まで二人の怪我を治療して、守りたい! それに和也だって今、そんな状態なら尚更だよ! 二人が! 二人が死んじゃったら!」
「ごめん。駄目だ」
仁は真文の意見は聞かずに否定した。
「なんで!? 今、自分が聞いてきたんじゃん!」
「お前は、卑弥呼さんについてくれると思ってたんだ。卑弥呼さんのそばが一番死ぬ可能性は低い。あの人は迎撃部隊だ。真文は迎撃部隊に入って、卑弥呼さんのそばにいろ」
「なんでよ! 私だけ、いつも一番安全じゃん! 私は自分の命を犠牲にしても、二人を支えたい!」
心に響いた。
真文の方が俺より強いじゃん。
何やってんだよ。俺。
迷ったが、俺は口を開いた。
「ごめん。俺も仁と同じ意見だ。真文。
俺もお前には卑弥呼さんのそばにいてもらいたい。お前があの人のそばにいる事は俺達は一番安心なんだ。
守る事は難しいかもしれないから。
大丈夫。今、真文の話を聞いて、決めたよ。俺も闇刀を信じて最後まで戦うから。だから卑弥呼さんのとこにいろ。
もう逃げないからさ。
さすがに出撃部隊じゃ役に立たないだろうけど」
『よう言った!』
え?
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