最後の日

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古手川仁――――――――――― 「くそっ!」 間に合わなかった! 俺は今新撰組屯所がある丸の内から離れた銀座に来ていた。 とりあえず誰もいない場所ならどこでも良かったが、フライシューズで適当に飛んでいたらここへ辿り着いた。 大通りに高級ブティックが連なるように並ぶ銀座は、静けさが広がっていると妙に不気味だ。 銀座の街は至る所が荒らされて廃墟化していた。 休日は歩行者天国になっているこの通りは、今は誰もいないから古手川天国かな? 屯所の周りで練習をしていたが、一度思いっきり力を試してみたかったからここまで来たんだ。 スキルの種。 俺は土方さんのスキルの種を少し前に飲んだんだ。
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