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本来なら人が溢れているはずのサンシャイン通りが嘘のように寂れて、近くにある映画館や靴屋、旅行会社が荒らされ、壊れ、ボロボロになっている。
いつもは人が満ちて歩きにくかった分、なんだか広く感じ、灯り一つないサンシャイン通りは以前とは別の道に……いや、もう別の街にさえ思えてしまう。
夏鮫の白いロングコートが風に揺れ、腰に差してある光刀が姿を隠した。
まるで舞台か何かの本番前の緊張を感じながら、俺は夏鮫に声をかけた。
「お前は俺を殺して闇刀を奪おうとしているんだよな?」
「はははっ。当たり前な質問をするな。闇刀はどれくらい事情を知っているんだ?話は聞いたか?もし聞いたなら、わかったろう?
お前と俺とじゃ戦う理由が違うんだ。
ありきたりだが、せめてもの報いに大人しく渡すなら、楽に殺してやるよ。はははっ」
俺は夏鮫に返答した。
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