春夏秋冬部隊-2

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春雨と白い浴衣の男が話し合いながらも僕に視線を移してくる! 異変に気付いたようだ。 もう遅い! ここから敵まで30m程。 この距離なら、間違いなく射程距離だ! バッギュン──! バッギュン──! バッギュン──! 心臓が大きく膨れ上がり、血を消費していく。 闇刀のように喋れるわけじゃない! だけど、菊一文字にだって意思はあるんだ! 敵を殺すためにその意思が発揮される! 柄が激しく揺れ、刀身がいつものように敵を目指して伸び、幅、厚みが巨大化を始める! ただしいつもとは違い、刀身は直線には伸びず、歪みながら鋼とは思えない程柔らかくなり、高速で敵を目指す! 敵まで10m! ここからだ! 歪んだ巨大な柱のような菊一文字は切っ先が無数に枝分かれを始め、細く何本もの刀に分かれていく。 枝分かれを繰り返した菊一文字は、生きてるかのように空へ登り始めた! 僕の意識とは関係なしにグネグネと動き周り、敵を探し出す。 あとは勝手に襲いかかってくれる……。 菊一文字は春雨と白い浴衣の男を見据えて確認すると、空から襲いかかり始めた!
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