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友希さんが僕を呼んでいる気がした。
こ、う、てい……?
視線を胸に向けると、土方さんの手が僕を貫いていた。
土方さんは一度ニヤッと笑って、僕の胸から手を引き抜く。
一気に全身の力が抜け、僕は仰向けに倒れた。
土方さんの手には、僕の心臓が握られている。
土方さん、何で……。
何……で……?
視線は友希さんに向けられていた。
直後、友希さんが土方さんに飛びかかるが、土方さんはそれを払いのけて懐からをナイフを取り出し、友希さんの首もとを切り裂いて、さらに蹴り飛ばした!
空から友希さんの血が僕に降り注ぐ。
友希さんは僕の視界から消えたが、地面に倒れた音が耳に届いてきた。
視線は僕に向けられ、心臓を持ちながら土方さんは口を開いた。
「わけがわかんないだろうから。坊やに色々教えてあげよう」
「!」
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