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やがて……激しい音は静まったが、メラメラと燃える音が至る所から聞こえてきた。
見渡せばそこら中の建物が崩れそうになり、火炎で包まれていた。
「比良、すぐ戻る」
意識があるか、ないか、わからなかったが、比良に声をかけて俺は立ち上がった。
すぐさま結果を見に十字路まで行き、俺はフィフスがいた左を見回した。
道路は抉られるように削られ、大きな溝ができていた。
すぐに気がついた。溝の向こう側に奴はいた。
完全な直撃は避けたか……。
ライオンの姿になり、フィフスは地に倒れていた。
見るからにボロボロになり、もう立ち上がる力も残っていないはずだ。
トドメをさすか。
俺はゲベール銃を握り締め、溝を越えるためにフライシューズのエンジンを入れた。
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