秋醒の心

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今ならか……。 「報告か? 直属部隊がヘマ犯して、イタズラ好きの皇帝陛下に大事な種盗まれて、落としたあげく、沖田に拾われた件は片づいたか? はははっ。長げえ名前の事件だな」 夏鮫は余裕そうに見えるが実際は違った。 光刀の形態が炎のやつになっている。 前に炎は強いけど、疲れるから普段は水で十分って言ってた。 「うん。報告。任務は失敗しました」 その言葉に初めて夏鮫は僕の方を向いた。 「失敗したって!?」 「結局、皇帝陛下が自ら回収したよ」 「春雨と冬冷は!?」 僕は一瞬、躊躇った後に言った。 「死んだよ……」
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