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「そうか……無理すんなよ」
夏鮫はニッコリ笑う。
その笑顔は明らかに春雨と冬冷の事を引きずって無理をしていた。
「ありがとう」
僕は手を後ろに回して、異次元ホールを開いた。
後ろにしたのは、夏鮫を少しでも見ていたかったから。
「じゃあ僕、行くね」
「ああ……」
「負けないでね」
「大丈夫だ。絶対に勝つ!」
穴が開き終わり、僕は足を後ろに引きながら夏鮫に大切な言葉を贈った。
「 大好きだよ 」
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